初恋が実らないなんて、俺は信じない。
俺だって難しい日本語を知っている。
見た目外国人でも日本で育ったからね!
小さい頃は外見で色々言われたりした。そのたびに自分の髪と目の色が嫌になった。
でも、一人だけ「かみのけとおめめ、キレーだね!」って言ってくれた女の子がいた。
ちゃん。俺の初恋。
そんな彼女とは、高校生になった時再会した。
同じ学校、同じクラス。
「りおーちゃん!?」
って呼んでくれた時はすごーく驚いたけど、同じ位嬉しかった。
ちゃんはずっと大人っぽくなってて。
長く伸びた黒髪がその白い肌に映えて、とても綺麗だった。
その時、俺は彼女への恋心を確信したんだ。
「実はさ、俺の初恋ちゃんなんだ。」
「ほんとに?私も初恋りおーちゃんだよ!」
一体誰だろうか。”初恋は実らないものだ”なんて言ったのは。
そんな嘘八百な言い伝えは、ロザリオにキスして無かった事にする。
そうすれば、俺と君は結ばれるでしょ?
この想いを今すぐ伝えるから、待っててね―――・・・